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(42)“陰陽師安部晴明は讃岐生まれ”

 夢枕獏の小説や岡野玲子のコミックマンガなどで一躍脚光を浴びた安部清明は、実在の人物で、平安時代中ごろ活躍した陰陽師です。晴明は寛弘2年(1005年)に85歳で没したと云われており、平将門と藤原純友の乱が収束して再び平和の世が訪れ、藤原氏の摂関政治の展開が進んでいた時代の人物です。「この世をば 我が世とぞ思ふ 望月(もちづき)の 欠けたる事も 無しと思へば」という歌を詠んで権勢を誇った藤原道長は、康保3年(966年)から万寿4年(1028年)まで生きた人物で、晴明の次の世代といえるでしょう。

 陰陽師が専門とする陰陽道とは、万物の生成・消滅などの変化は、陰(日陰を意味する)と陽(日向を意味する)の相対する2つの気が和合・循環することで起こり、森羅万象は木(もく)・火(か)・土(ど)・金(ごん)・水(すい)の5つの要素で成り立っているという古代中国の「陰陽五行説」の思想を基にしており、これが日本の律令制国家体制の中に取り込まれる過程を経て、わが国特有の文化的要素なども加えながら体系化されていったものといわれています。

 晴明が活躍した時代には、陰陽師の性格も国家に仕えるだけでなく、吉凶の判断や占いなどで有力公家の私的生活や精神生活の一部にまで食い込むとともに、陰陽道思想の一般化が大いに進んだ時期でした。晴明は、天文・暦法・占術などの学問的なものから呪術・祭祀などに至るまでを司り、朱雀帝から一条帝までの6人の帝に仕え、宮中において活躍したと云われています。

 今昔物語集には、晴明が賀茂忠行陰陽道を習ったことや忠行の牛車の供をしていた時に鬼の姿を見て忠行に報告したことで事なきを得たこと、晴明の異能を見抜いた忠行が自分の術のすべてを「瓶の水を移す」ように伝えたことが記されています。また大鏡には、天文から花山天皇の退位を予見したということが記されています。他にもさながら霊能者のような数々の伝説に彩られています。今も晴明の屋敷跡に建つ京都・一条の清明神社には多くのファンが訪れるほどです。

 晴明の生まれは謎に包まれていますが、その出生地のひとつとして讃岐が数えられています。大日本史料「讃岐国大日記」によれば讃岐国香東郡井原庄、また丸亀藩の公選地誌「西讃府志」によれば讃岐国香川郡由佐がその生まれだとされています。「井原」という地名は古代讃岐の郷の一つで、現在の高松市香南町辺りです。「由佐」という地名は現在も香南町にあり、そこは室町時代に由佐氏という武将が領有していたところです。

 由佐氏は、藤原秀郷の後裔といい、そもそもは常陸国(現在の茨城県)益戸(下河辺)の城主だったといい、建武の争乱に際して、足利尊氏に従って活躍し、讃岐国香東郡井原庄の荘司職を与えられたといいます。その後、讃岐守護となった細川氏に従い、東に香東川、西に沼地が広がる要害の地に居館由佐城を築いて代々の本拠としたと云われています。

 おもしろいことに、晴明の生誕地については、由佐氏の出身地である常陸国であるという説もあります。「ほき抄」所収の「由来」によると、常陸国筑波山麓の猫島、現在の茨城県真壁郡明野町猫島というところで生まれたとされています。猫島の旧家である高松家の敷地には誕生に由来する晴明神社があり、また、高松家には宝永8年(1711年)頃にまとめられた「晴明伝記」が蔵されているそうです。由佐氏と安倍晴明には何らかの関係があるのかもしれません。

○訪れてみたいところ
香南町歴史民俗郷土館
 冠櫻神社の東1km、香東川の西河畔に由佐城跡があります。その城跡に香南町歴史民俗郷士館が建っており、城の土塁の一部が郷士館の庭に保存されています。城址には晴明屋敷祉という遺跡があり、晴明が呪術をもって蚊をふせてあるから蚊がいないといわれています。また、由佐氏の神庫には、晴明が火、水、盗難を封じた練石というものが伝えられているという。
由佐城跡

由佐城土塁

冠纓神社
 由佐の冠纓神社は由佐文書に「(前略)当国由佐井原庄を賜ひ相候。領知之内に勧請仕る同社は、安部晴明代々神主にて候」とあり、代々、安倍晴明の子孫が神主を世襲したといいます。ちなみに冠櫻神社は、もともと冠尾(かむろ)八幡とよばれ、八幡宮でした。八幡宮は武神として武士の崇敬を集め、讃岐守護の細川頼之が冠を収めたことから冠尾八幡と呼ばれるようになったといい、戦国時代には由佐氏の崇敬を受け、今に伝わる冠櫻神社の祭事はほとんど由佐氏によって定められたものといわれています。
 冠櫻神社には、平安時代書写5大万葉の一つとして有名な「天治本(てんじほん)万葉集」の巻15のほぼ4分の1にあたる58首分が書かれている書写が残っており、また、秋祭りには2頭の大獅子の競演が繰り広げられます。
冠櫻神社社殿

 冠櫻神社境内にある安部晴明神社。
安部晴明神社

 これは陰陽石。
冠櫻神社陰陽石

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2008年7月19日、安倍晴明の出生地候補の讃岐を調べに行きます!
このホームページ参考にさせて貰います!v-230
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